サイレントギターはうるさい?実際の音量と家で静かに弾く方法を解説!

アパートやマンションなどの集合住宅でギターを練習するとき、一番気になるのが「隣の部屋に音が漏れていないか」という点ですよね。

特にアコースティックギターは音が大きく響くため、防音設備がない部屋で夜に弾くのは勇気がいります。

この記事では、ヤマハのサイレントギターを例に、実際の音量レベルや家で静かに弾きこなすコツを具体的にお伝えします。

周りを気にせず、好きな時間にたっぷりとギターを楽しめる快適な練習環境を手に入れてくださいね。

目次

サイレントギターはうるさい?実際の音量レベル

サイレントギターと聞くと「完全に無音」と思われがちですが、実際にはわずかに音が鳴ります。

弦を指やピックで弾くため、物理的な振動音はどうしても発生してしまうからです。

とはいえ、普通のアコースティックギターに比べればその静かさは圧倒的と言えます。

まずは、実際の数値や聞こえ方の目安を知って、自分の住まいで弾けるかどうかを判断してみましょう。

普通のアコギと比べた音の大きさの数値

一般的なアコースティックギターの音量は約80〜90dB(デシベル)程度で、これは地下鉄の車内や騒々しい工場の中と同じくらいの大きさです。

一方で、ヤマハのサイレントギター(SLG200シリーズ等)の音量は約60dB前後まで抑えられています。

60dBは、私たちが普段行っている「普通の会話」や「静かな乗用車の中」と同じレベルの数値です。

アコギの音量を100%とすると、サイレントギターはその10%〜15%程度までカットされている計算になります。

マンションやアパートでの聞こえ方の目安

集合住宅において、60dB程度の音は隣の部屋にどのように届くのでしょうか。

結論から言うと、深夜を除けば隣の住人に「演奏している」と気づかれることはほとんどありません。

テレビを観ているときの音量と同じくらいなので、ドアや壁を隔てればほぼ無音に近い状態になります。

ただし、静まり返った深夜2時などに激しくジャカジャカと弾くと、高音の「チャカチャカ」という音が壁を伝わる可能性はあります。

エレキギターの生音との静音性比較

サイレントギターの静かさは、エレキギターをアンプに繋がずに弾いたときの「生音」とほぼ同じです。

弦の太さが同じであれば、どちらも空洞がないため、空気中で増幅される音の大きさは変わりません。

実際に弾き比べてみると、スチール弦モデルのサイレントギターは、少し鳴りの良いエレキギターといった印象です。

エレキギターを家で練習して苦情が来たことがない環境であれば、サイレントギターも問題なく導入できると言えます。

サイレントギターの仕組みと静かな理由

なぜサイレントギターは、これほどまでに音を小さくできるのでしょうか。

その秘密は、アコースティックギターの命とも言える「ボディの空洞」を取り払った特殊な構造にあります。

普通のギターは弦の振動をボディの中で共鳴させて大きな音に変えますが、サイレントギターはその工程をまるごとカットしています。

どのような設計思想で作られているのか、その仕組みを具体的に紐解いてみましょう。

ボディの共鳴胴がない独自のフレーム構造

サイレントギターの最大の特徴は、ボディに「箱」がないフレーム状の形をしていることです。

弦を弾いた振動が空洞の中で響かないため、音が空気中に広がっていくのを物理的に防いでいます。

ブリッジ(弦の根元)で受け止めた振動がフレームに伝わるだけなので、音が大きく膨らみません。

「音を鳴らす箱」を捨てて、代わりに「指の置き場としてのフレーム」だけを残した潔い設計です。

ピックアップで音を拾いヘッドホンで聴くシステム

生音が小さい代わりに、サイレントギターはブリッジ下に埋め込まれた高性能なピックアップで弦の揺れを直接キャッチします。

拾った音は内蔵の回路で加工され、本体に繋いだヘッドホンからクリアなアコギサウンドとして出力されます。

周囲には小さな音しか漏れていないのに、自分の耳には大ホールのコンサートのような響きが届く仕組みです。

ソニーのMDR-CD900STなどのモニターヘッドホンを使えば、プロ仕様の音質で夜中まで練習に没頭できます。

木材とプラスチックを組み合わせた軽量設計

サイレントギターのフレームは、上半分を取り外せる構造になっており、持ち運びやすさも考えられています。

木材の質感を残しつつ、強度の必要な部分には最新の素材を組み合わせて、静音性と耐久性を両立させています。

重さも約2.1kg程度と軽いため、長時間抱えていても肩や腰への負担が少ないのがメリットです。

単なる練習用ツールではなく、一つの楽器として非常に高い完成度でまとめ上げられています。

家でさらに静かに練習するための具体的なコツ

サイレントギターを導入するだけで音量は激減しますが、さらに静かさを追求する工夫もあります。

特に深夜の練習や、壁が薄い部屋での演奏では、ちょっとした小物の使い方が大きな差を生みます。

道具の選び方や弾き方を少し変えるだけで、周囲への配慮を完璧にしながら、自分はリッチな音で楽しめます。

今日からすぐに試せる、静音性をワンランク上げるためのコツを3つ紹介しましょう。

柔らかい素材のピックを選んでアタック音を抑える

弦を弾く「ピック」の材質を、硬いプラスチック製からフェルト製やゴム製のものに変えてみましょう。

ピックが弦に当たるときの「カチッ」という高い打撃音を、素材の柔らかさが吸収してくれます。

音が少し丸くなりますが、ヘッドホン越しであればリバーブを効かせて調整できるので問題ありません。

深夜に激しいカッティングを練習したいときは、フェルトピックが一番の騒音対策になります。

弾く指の角度を変えてピッキング音を軽減する

ピックを使わずに指で弾く「フィンガースタイル」も、静音性を高めるための有効な手段です。

指の腹を使って弦を撫でるように弾けば、ピック特有のアタック音をゼロに近づけられます。

爪を立てて弾くのではなく、指の肉の部分を意識して当てることで、弦の振動をまろやかに抑え込めます。

ピッキングの角度を少し寝かせるだけで、物理的な騒音はさらに数デシベル下げることが可能です。

厚手のラグを敷いて床への振動伝達を防ぐ

意外と見落としがちなのが、床を通じて隣や下の階に伝わる「振動」による音漏れです。

椅子に座って弾く際、ギターが体に触れているため、わずかな振動が足元から床へ逃げていきます。

フローリングの部屋であれば、厚手のラグやカーペットを一枚敷くだけで、この振動をカットできます。

特に木造アパートにお住まいの場合は、ラグを敷くことが下の階への一番の思いやりになります。

深夜の練習でも安心!防音を強化するToDo

サイレントギターを使いつつ、さらなる防音対策を重ねれば、もはや深夜の練習に死角はありません。

「これだけやったから大丈夫」という安心感があることで、より演奏に集中できるようになります。

日常の練習場所や、部屋のちょっとした工夫で、音の伝わり方は驚くほど変わります。

周囲とのトラブルを未然に防ぎ、100%リラックスして弾くためのToDoを整理しました。

壁から1メートル以上離れた位置で演奏する

部屋の中で音を出すときは、隣の部屋との境目にある壁から、少なくとも1メートル以上は離れましょう。

壁の近くで弾くと、音が壁に反射して増幅されたり、直接振動が伝わったりしやすくなります。

理想は、部屋の真ん中や、隣室と接していない側の壁を背にして演奏することです。

少し場所を変えるだけで、ドアの外に漏れる音の聞こえ方は劇的に静かになります。

ドアの隙間に防音テープを貼って音漏れを遮断する

部屋の音漏れの多くは、壁を突き抜けるのではなく、ドアの「隙間」から廊下へ逃げていきます。

ホームセンターなどで売っているスポンジ状の防音テープをドアの枠に貼るだけで、密閉性が高まります。

「チャカチャカ」という高音は空気の隙間を通るため、これを防ぐのが最も効率的な対策です。

わずか数百円の投資で、家族や同居人に気兼ねすることなく練習できるようになります。

演奏する時間を夜10時までにするマイルール

どれだけ静かな楽器でも、深夜に延々と音が聞こえてくればストレスに感じる人もいます。

「アンプを通すのは夜10時まで」「激しいストロークは夜11時まで」といったマイルールを決めましょう。

自分の中でデッドラインを決めておけば、その時間までは思い切り集中して練習できます。

ルールを作ることは、長くギターを楽しみ続けるための自分への優しさでもあります。

サイレントギターの種類と選び方のポイント

サイレントギターには、大きく分けて「スチール弦」と「ナイロン弦」の2つのモデルが存在します。

それぞれアコギの感触に近いものと、クラシックギターのような柔らかな音色のものに分かれています。

自分が普段何を弾きたいのか、そして「どれだけ静かさを優先したいのか」で選ぶべきモデルが変わります。

ヤマハのラインナップを例に、自分にぴったりの1本を見分ける基準を整理しました。

項目スチール弦モデル (SLG200S)ナイロン弦モデル (SLG200N/NW)
弦の素材金属製の弦ナイロン(樹脂)製の弦
音の印象キラキラしたアコギの音柔らかく温かみのある音
静音性普通(エレキの生音並み)高い(打撃音がさらに静か)
ネック幅43mm(一般的なアコギと同じ)50〜52mm(少し太め)

スチール弦モデル(SLG200S)の音の特徴

普段からアコギでポップスやロックを弾いているなら、迷わずスチール弦モデルを選んでください。

指に伝わる弦の硬さや、ピックで弾いた時の反応がアコギそのものなので、練習の違和感がありません。

音色はとてもきらびやかで、ヘッドホンからは本物のアコギをマイクで録音したような音が流れます。

ピッキングの練習をしっかりやりたい人には、このモデルが一番の選択肢になります。

ナイロン弦モデル(SLG200N)の静音性の高さ

静かさを最優先したいなら、ナイロン弦モデルが圧倒的に有利です。

弦が柔らかいため、ピックを使わずに弾くのが基本となり、物理的なアタック音がほとんど発生しません。

スチール弦の「チャカチャカ」という音が気になる環境でも、ナイロン弦なら「ポロポロ」と優しい音になります。

ボサノバやクラシック、ゆったりとしたソロギターを楽しみたい方には、こちらが最適です。

初心者が用途に合わせて判断する基準

「将来的にアコギで路上ライブをしたい」なら、最初からスチール弦モデルで指を鍛えるのが効率的です。

一方で「とにかく癒やされたい、夜に静かにポロポロ弾きたい」ならナイロン弦の方が挫折しにくいでしょう。

自分の好きな曲が、キラキラした音か温かい音か、アーティストの動画などを確認して選んでみてください。

どちらを選んでも、サイレントギターとしての防音性能は十分に備わっています。

練習を楽しくする!おすすめの周辺機材と設定

サイレントギターの醍醐味は、ヘッドホンから聴こえる音の良さにあります。

本体に内蔵されたエフェクターをいじるだけで、まるでCDのような完成された音色で演奏できます。

さらに、外部の機器を繋ぐことで、自分一人だけの「バンド演奏」を楽しむことも可能です。

退屈になりがちな基礎練習を、ワクワクする演奏体験に変えるための設定方法を見ていきましょう。

遮音性の高いモニターヘッドホンの導入

付属のイヤホンでも音は鳴りますが、できれば数千円〜1万円台のヘッドホンを導入してみてください。

特に「密閉型」と呼ばれるタイプは、外への音漏れを防ぐだけでなく、外部の雑音もシャットアウトしてくれます。

自分の弾いた音が耳元で鮮明に聞こえるようになると、音の微妙なニュアンスまで意識できるようになります。

良いヘッドホンは、演奏のミスを教えてくれる一番の先生になってくれます。

内蔵エフェクターでリバーブをかける手順

本体のつまみを回すだけで、「リバーブ(残響)」と「コーラス(音の広がり)」をかけられます。

リバーブを少し深めにかけると、まるで教会や広いホールで弾いているような豊かな響きに変わります。

生音だけだと物足りなく感じますが、エフェクターを通せば自分のギターが何倍も上手くなったように聞こえます。

音が良いと練習時間が自然と伸びるので、遠慮せずにエフェクターを活用していきましょう。

外部入力を使ってスマホの曲と合わせる方法

サイレントギターには「AUX IN」という端子があり、スマホや音楽プレイヤーを繋げられます。

お気に入りのアーティストの曲を流しながら、それに合わせて自分のギターを重ねて弾くことができます。

ヘッドホンの中では曲と自分の音がミックスされて聴こえるため、まるで自分がバンドの一員になった気分。

「曲と一緒に弾く」のが一番の上達の近道なので、この機能は毎日使うべき必須ツールです。

サイレントギター以外の静音アイテムとの比較

「今のギターをもっと静かにできないの?」と考える方もいるでしょう。

弱音器(ミュート)や防音室など、音を抑える方法はサイレントギター以外にもいくつか存在します。

しかし、コストや弾き心地のバランスを考えると、やはりサイレントギターが頭一つ抜けています。

他のアイテムと何が違うのか、比較することでサイレントギターを選ぶべき理由がはっきり見えてきます。

弱音器(ミュート)を付けた普通のアコギとの差

アコギの弦にスポンジを挟む弱音器は安価ですが、音の伸び(サステイン)が完全に消えてしまいます。

「ボフボフ」というこもった音しか鳴らないため、弾いていてもあまり楽しくありません。

サイレントギターは、外には音が漏れないのに、自分には最高の音が聴こえるのが決定的な違いです。

楽しさを損なわずに音量だけを消せるのは、サイレントギターにしかできない芸当です。

自宅用防音室を導入するコストとのバランス

本格的な防音室(ヤマハのアビテックス等)を設置すればアコギを思い切り弾けますが、費用は数十万円から。

場所も取りますし、換気が大変だったりと、導入のハードルは極めて高いのが現実です。

サイレントギターなら、数万円の投資で同じように「夜間の練習環境」を手に入れられます。

手軽さとコストパフォーマンスを考えるなら、防音室よりも遥かに現実的な解決策と言えます。

サイレントギターを選ぶ最大のメリット

最大のメリットは、「いつでも、どこでも、同じ音で」練習ができる一貫性にあります。

実家でも、スタジオでも、深夜のアパートでも、電源とヘッドホンさえあれば最高の設定で弾き始められます。

準備に時間がかからないからこそ、ふとした隙間時間に「ちょっと弾こう」という気持ちになれる。

この「練習へのハードルの低さ」こそが、上達を支える本当の価値かもしれません。

購入前に知っておきたいメリットとデメリット

完璧に見えるサイレントギターですが、購入前に理解しておくべき「あともう一歩」な点もあります。

これらを知った上で選べば、買った後に「思っていたのと違う」と後悔することはありません。

良い面も少し不便な面も、すべてを把握して自分にとってのベストな選択をしましょう。

長く使い続けるために知っておきたい、リアルなメリットとデメリットをまとめました。

持ち運びが楽になるフレームの取り外し機能

サイレントギターはボディの左側フレームが外れるようになっており、専用の細長いケースに収納できます。

電車での移動や、旅行先に持って行くときも、普通のアコギに比べて驚くほどコンパクトになります。

「旅先でも練習したい」「スタジオに自分の音を持って行きたい」というアクティブな方に最適。

ケース自体の厚みも薄いため、部屋の隙間にスッと立てかけておけるのも収納面での大きな利点です。

練習スタジオ代の節約になる長期的なコスパ

1回1,000円前後の練習スタジオに週2回通うと、年間で10万円近い出費になります。

サイレントギターが1台あれば、そのスタジオ代をまるごと節約して、自宅を自分専用のスタジオに変えられます。

1年も使えば本体代の元は十分に取れるため、長期的に見れば非常に賢い買い物です。

浮いたお金で新しいエフェクターを買ったり、弦を新調したりと、他の機材を充実させる楽しみも増えますね。

生音の響きが物足りないと感じる場面の対策

最大の弱点は、ヘッドホンを外した時に「楽器としての鳴り」を体感できないことです。

ギターが震えてお腹に響くあの感覚は、どうしても普通のアコギには敵いません。

週末の昼間など、音を出しても良い時間帯には、あえてアンプスピーカーに繋いで空気を震わせてみましょう。

ヘッドホン練習とスピーカー演奏を使い分けることで、楽器を鳴らす楽しさを忘れない工夫が大切です。

まとめ:サイレントギターで自由な練習時間を手に入れる

サイレントギターは、騒音を気にせずギターを楽しみたい人にとって、まさに「救世主」のような楽器です。

正しい知識を持って扱えば、アパートやマンションでも最高のギターライフを送ることができます。

  • ヤマハのサイレントギターの音量は、普通の会話と同じ60dB程度まで抑えられている。
  • アコギの約10%の音量なので、深夜を除けば隣の部屋に響くことはほぼない。
  • 静かさの理由は「共鳴胴」をなくしたフレーム構造にある。
  • フェルトピックを使ったり、ラグを敷くことでさらに静音性を高められる。
  • 自分の耳にはヘッドホンでリッチな残響付きの音が聴こえるので、練習が楽しい。
  • スチール弦とナイロン弦があるので、自分のプレイスタイルに合わせて選ぶ。
  • 外部入力を使えば、スマホの音源に合わせて自分だけの合奏が可能になる。

まずは楽器店で、実際にサイレントギターを持って、その「生音」の小ささを体感してみてください。

そして、ヘッドホンを付けた瞬間に広がる壮大なサウンドを聴けば、きっとその魅力に驚くはずですよ。

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この記事を書いた人

ギターの基礎知識から上達のコツまで、ギタリストに役立つ情報を幅広く解説するWebメディアです。楽器の選び方、演奏の悩みを解決するテクニックなど、初心者からステップアップを目指す方まで、ギターライフをサポートする記事を掲載しています。

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